ふじみ野市の大井みどり動物病院です。
 

人では健康診断は長生きにつながらないという論文があります。
 

普通に健康であろうと暮らしている人が、病気を早期発見するために、人間ドックをうけても、長生きにはつながらないかもしれないのです。
 

特に死亡原因として多い、がんはその傾向が高いようです。
 

理屈で考えると、例えば、人間ドックで、がんを早期発見し、完全切除できたら、よかったと考えるのが妥当です。早期発見して、進行を予防したり、治療ができている場合はあるはずです。
 

個人のレベルでは恩恵をうける方はいるはずですが、統計的には意味がないのです。ということは、逆に、早期発見して、治療により、短命になっている人もいるということになります。
 

時折、著名人が、がんとの闘病を公表した後、あっという間に亡くなってしまうことがあります。多分あれは、治療により短命になった可能性があり、治療の副作用が強く、命を落としたと思うことがあります。
 

つまり、早期発見で、恩恵を受ける人がいれば、一方で、治療により、短命になるかたが同じくらいいるので、統計上は、変わらないという説が成り立ちます。
 

がんの治療は強烈なものが多く、その武器の使い方を間違えると、逆効果になることは、経験から十分理解できます。
 
 
当院は、医療が逆効果にならないように、肝に念じて、仕事をしています。