ふじみ野市の大井みどり動物病院です。
 
 
加工食品は、加工の程度によって、分類がされています。（NOVA分類）
 

その中で、もっとも加工されているものは、「超加工食品（グループ４）」とされています。
 

お菓子、カップラーメンやアイスクリーム、ハンバーガーなどはそれであり、簡単に言うと、原型を留めず、何から作られているか、想像しにくいものほど、加工度が高いと言えます。
 
 
このグループは、たいてい、工場でつくられ、家庭では作ることが、かなり難しく、原料の化学物質名は、聞いたことがないものが多いでしょう。
 

また、加工度が上がるほど、簡単で、手軽、安価、おいしい、など、様々なメリットを得られる傾向があります。
 

ただ、便利なものほど、その分デメリットがあるのは、世の中の法則です。
 

ヒトのある報告によると、「食事中の超加工食品の割合が 10% 増加すると、全身がんおよび乳がんのリスクが 10% を超える有意な増加と関連していました。」とあります。
 
「Consumption of ultra-processed foods and cancer risk: results from NutriNet-Sant? prospective cohort」
 
https://doi.org/10.1136/bmj.k322
 
 
これは疫学研究ですが、人では「超加工食品はがんになりやすい」可能性があります。
 

お菓子やカップラーメンをいつも食べていたら、様々な病気になりやすくなるのは、誰でも納得ができることでしょう。
 

犬猫の「ドライフード」は「超加工食品」といえ、多分、「グループ４」でしょうから、「がんになりやすい」かもしれません。
 

でも、「ドライフード」が「がんになりやすい」とは証明されていませんので、ひとつの仮説にすぎません。
 

上記のような研究は、様々なバイアスがかかっており、加工食品をよく食べる人は、運動をしなかったり、暴飲暴食をしがちだったりと、健康に気を使わない人が多いのかもしれません。
 

その真意はわかりませんが、肉食である犬猫が、ドライフードを食べているのは、明らかに不自然にみえますし、自分が犬猫なら肉を食べたいと思います。