2023/01/04
ターボ癌
ふじみ野市の大井みどり動物病院です。
「ターボ癌」と呼ばれているものがあるようです。医学用語ではありませんが、あるワクチンの接種後に、急にがんが進行することのようです。
実際これがあるのかどうかは不明ですが、もう少し年月が経てばはっきりするでしょう。
ところで、犬猫の診療を長年行っていると、腫瘍の手術をしたあと、急に癌が進行することがあるのは、日頃、感じていることです。
乳腺腫瘍の手術後、術前には肺転移はなかったのに、短期間で、肺転移が見つかることを複数経験していますし、皮膚のがんの切除後、他の部位の皮膚に、短期間で、同様ながんが見つかることも、同様に複数経験しています。
ある外科医はこの事実に対し、否定的でしたが、私はこのようなことはあると考えており、人でも可能性が示唆されています。
術後、体は傷ついた組織を治そうとし、修復するための正常な細胞が増殖しますが、同時にがん細胞も増殖させたり、免疫低下が生じれば、がん細胞が増殖しやすくなることもありうるし、手術による出血により、がん細胞が散らばり、転移が成立するかも知れません。
この可能性と「ターボ癌」は類似しているかもしれません。原因として、双方に共通していることがあるとするなら、「免疫低下」でしょう。今後その様な病態の定義や用語ができるかもしれません。
当院では、がんの手術前に、手術により、がんが進行したり、新たな腫瘍が見つかる可能性があることをお話しています。
実は、先日、脾臓の血管肉腫を切除したワンちゃんは、手術直後に皮膚に新たな腫瘍が複数認められました。
一般的な動物病院や高度医療施設でも、この可能性については、お伝えしていないところがほとんどだと思いますが、当院では、お話しています。
確実に言えることは、「免疫低下」を起こさないようにすることが重要だ、ということでしょう。
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