ふじみ野市の大井みどり動物病院です。
 
 
ちなみに、糸をかける手術は、単純ですが、コツがあります。種子骨という小さな骨に糸をかけるのですが、昔は何回もチャレンジしましたが、今は一発で入ります。すねの骨に穴をあけますが、その位置もよい位置がありますし、膝の角度をどれくらいにするか、術後どのような屈曲具合になるかなど、このあたりを、教えてくれる人がいませんでした。専門家と一緒に手術をしたり、研修会に通ったり、サイトで質問したりなど、きちんとした技術を会得するのは大変です。
 

この手術は、手数は少ないですが、意外と難しいのです。ある整形外科医は、「料理の中で例えるなら、素材を活かす寿司だ」と例えていたのを、今、思い出しました。この手術をみれば、その獣医師の腕がわかるという意味も含まれています。
 

でも、最近考えるのは、この靭帯がなぜ切れるかということです。人はたいてい外傷性らしいです。犬の体にはさまざまな靭帯が存在しますが、何故か、非常に太いこの前十字靭帯が、切れやすいのです。（もしかしたら、他の靭帯も切れているのかもしれません。症状がでていないだけなのかもしれません）
 

私は最終糖化産物（AGEs）が、一部関連しているのではないかと考えています。甘いものをたくさんたべるほど、これができますので、太りますし、注意が必要かもしれません。これは体のサビのようなものです。
 

人ではAGEsは、腰痛や椎間板ヘルニア、五十肩などの原因のひとつになっているようです。
 

犬では椎間板ヘルニアは、よくある疾患ですが、ドライフードやおやつの糖質が要因としてあるかもしれません。