2023/05/15
あまり設備はいらない
ふじみ野市の大井みどり動物病院です。
年々、私が使う薬の種類は減っています。
例えば、一般的な急性下痢では、薬を使わないで様子を見ることもあります。以前は、注射薬や内服薬をよく使用していました。
手を抜いて省略している訳ではなく、急性下痢で、薬を使う、確固たる正当性な理由がないからであり、薬による害悪の可能性があるからです。
新薬や珍しい薬はほとんど必要なく、昔からある薬で十分対応可能です。効果と副作用がわかっており、使いやすいです。
医療設備に関してもそうで、どこの病院でもあるような、設備で動物病院の医療はほとんど対応できると考えています。
当院はおよその手術は行いますが、特殊な器具の必要性はほとんど感じません。外注を併用し、一般的な機器があれば多くのことに対応できます。
特殊な手術の場合は、やはり、それなりの設備が必要ですが、そういった手術は技術も必要なので、専門病院を紹介することが懸命です。
高額な設備や道具を入れると、病院の価格を、かなりご家族に負担してもらう必要があります。これを価格に上乗せしなければなりません。設備維持や在庫管理、人件費などで、かなりコストがかかります。
また、高度な技術と知識を、一般病院で、会得するのは難しいと考え、経験が浅いと、犬猫のためになりません。また、大きく立派な病院やスタッフ数が多い病院は、そのコストが価格に反映されているはずです。
この仕事は、ハード面より、ソフト面が非常に重要です。目に見えないところに価値があると考えます。ハード面で解決できることはありますが、ソフト面で大抵のハード面不足に対応できることがずっと多いと考えます。ハード面はお金で解決しやすいですが、ソフト面は、そうはいかず、日々の地道な努力が必要です。
当院で、手を出さない医療としては、前十字靭帯のTPLOなどの手術、頚椎外科、肝臓手術、胸部外科、尿管手術、眼科手術、あたりです。この分野の手術は一般病院で行わない方がよいと考えるので、高度医療施設の受診を原則おすすめしています。ただし、緊急を要する場合は、対応することがあります。
99%くらいは、当院で対応できます。ネットで調べ、立派な大きな病院に行くことはよいことですが、料金が高い上、意外と経験の浅い若い獣医師が多いのも事実です。
特に一般的でない骨折の手術、腹腔鏡手術、再生医療、免疫療法、など、このあたりは、日本のトップの病院であればよいですが、一般病院では、なかなか難しいと考えています。同じ手術や治療でも、獣医師により、かなり違います。(まだ、再生医療や免疫療法は効果が不明瞭と考えています)
一般病院が必要なことは、一般的な疾患の治療を洗練させることです。一般的でない検査や治療は専門家に委ね、その両者を見極める能力が大切です。
とは言っても、これは、私のような凡才の獣医師のことで、何でもできる凄腕の先生にはあてはまりません。
当院はビバホームとともに開院18年ほど経過しています。ワクチン、フィラリアの予防薬や避妊去勢手術などは、開院価格から値上げしていません。(今のところ)
受付時間
受付時間 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日祝 |
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9:50-12:45 | ○ | ○ | 休 | ○ | ○ | ○ | ○ |
15:50-18:45 | ○ | ○ | 休 | ○ | ○ | ○ | ○ |
水曜休診
夏季休業なし
12月30日から1月3日休診