ふじみ野市
大井みどり動物病院
水曜休診 
夏季休業なし
10時〜

2023/06/15

触ることの重要性

世間話をしながら
 
 
 

 

ふじみ野市の大井みどり動物病院です。
 
 
下痢と吐き気で受診する犬猫は多いです。
 

普通、急に下痢や吐き気が生じれば、胃腸炎など消化器の病気を疑います。
症状からどんな疾患であるかは、かなり絞ることができます。

 

けれど、先日、お話から胃腸炎であろう考えていたら、実は尿道閉塞で、ペニスに石がつまっていました。

 

尿道閉塞は膀胱がパンパンになるので、身体検査の触診で、膀胱をさわればすぐに分かります。逆に言うと、膀胱を触らないと、なかなか分かりません。

 

身体検査は立派な検査ですが、おろそかになりがちです。

 

私は、全ての診察時に、ルーチンに膀胱を触ります。

 

ご家族は気づくことが少ないかもしれませんが、世間話をしながら、さりげなく、色々、触っているのです。

 

ほぼ無意識で、関節をチェックしたり、腰に圧痛がないか、体表リンパ節、眼や耳、精巣などを一通り触診しています。

 

ワクチンなどの健康な場合でも、同じように触診します。

 

その猫さんも、そのように触診していたから、見つけられました。

 

触診せず、症状から胃腸炎と判断し、見逃していたら、次の日には急変もあったかもしれません。尿道閉塞は緊急疾患です。

 

それは、大誤診といえます。獣医師として、言い訳ができません。

 

動物に触るほど、よい獣医師といえます。

 

嫌がって、触らせてくれない場合もあるので、小さなうちから、手足など、いろいろ触らせてくれるように、病院に通ったり、ご自宅でも触りましょう。

 

さまざまな検査によって。多面的な角度から観察することによって、その疾患が立体的にみえてきて、診断精度があがります。

 


 


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