2023/08/26
黄色い猫2
ふじみ野市の大井みどり動物病院です。
細胞は食べ物からエネルギーを得ています。通常、その経路は以下の2経路です。
A)脂肪酸-ケトン体エネルギーシステム
B)ブドウ糖-グリコーゲンエネルギーシステム
両者は同時に使用することはできず、どちらか一方のみです。
人は、自動で、AとBを日常的に切り替えてるようです。夜中や絶食時は、Aを使用します。ブドウ糖などを摂取後は、Bが働きやすいです。
猫は肉食動物なので、肉食であれば、普通は、Aのシステムを使用していると考えられます。猫のデフォルトはAでしょう。
ドライフードのような糖質の多い食事は、主にBが働くと考えられます。猫でも、サブシステムとしてBがあるのでしょう。
現在の飼育猫の多くは、猫の少しずつ食べる性質も考えると、サブのBばかり、利用しているのかもしれません。
Bばかり利用していると、Aが使うのが苦手になっていることが予想されます。
食欲がない猫は、Aを利用して、エネルギーを得ようとしますが、いつもBなのに、いざ、Aを利用しようとしても、システムがうまく使えないのではないかと考えています。
例えるなら、メインエンジンを使用せず、サブエンジンばかり使用していると、メインエンジンがサビつき、いざというときにメインエンジンがすぐ動かないうえ、完全燃焼せず、健康上、支障を来す可能性があります。また、サブエンジンは、燃費が悪く、非効率です。
肝リピドーシスの原因は複合的ですが、これが、一因として、絡んでいると考えています。
また、肝リピドーシスでは、ビタミンBの郡の不足が起きているため、治療ではビタミンB製剤を補給します。このビタミンBは肉に多く含まれますから、肉をたべていれば、不足しないかもしれません。
総合栄養食の中にはビタミンB郡はきちんと入っているとされていますが、精製されたビタミンが、精製されたフードで、うまく機能しているかどうかはわかりません。
猫の肝リピドーシスは、普段たべている食事が大きくかかわっている可能性があると思います。
とにかく、猫も犬の黄色くなってきた場合は緊急事態ですから、すぐに受診しましょう。
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