ふじみ野市
大井みどり動物病院
水曜休診 
夏季休業なし
10時〜

2021/07/06

「マスクの話」

必要?
 
マスクの写真
 
 

 

ふじみ野市の大井みどり動物病院です。
 
 
手術する医師がマスクをしているのは普通です。
 

マスクの役割は、口の中の菌を手術の場所に落とさないようにするのが主な目的です。
 

なぜなら、菌は感染の原因になるからです。手術のあと、患者が感染しないように努めなければなりません。
 

その一助として、マスクをするのだという考え方が一般的です。
 

それは、頭で考えると、極めて正しく、論理的に思えます。
 

でも、「しているひと」と「していない」で、術後感染の頻度の差は、証明されていません。ヒトの現在の知見では、差がないというのが妥当です。
 

もちろん、有効性の証拠がないから、有効性がないとはいえませんので、マスクが不要だということにはなりません。だから、マスクをするべきだという考え方がありますが、私はマスクのデメリットが念頭にないように思います。
 

マスクのデメリットは意外にあります。
 


  • ○マスクは細菌の温床になります。2時間で細菌数は10倍になります。
  • ○マスクは水分を含み、エアロゾルが発生します。
  • ○多くの一般的なマスクはエアロゾルを十分ろ過しない。

 


  • これらは、最新の文献に記載がある事実です。エアロゾルは微粒子で、その中に病原体が存在すると、感染症が伝染していく原因となります。エアロゾルは宙に浮いて、長時間漂います。

 

厳密には手術室内の細菌数は、「マスクをした方」が多くなるでしょう。したがって、「マスクをした方」が、感染が起きやすいという、仮説が生まれます。

 
と、考えてみましたが、本音は、どちらでも、動物病院ではどちらも一緒とではないかというのが本音です。
 

犬や猫は、術者の吐息などから、排出される細菌程度では感染はおこらないと経験的に考えます。感染はもっと他の要因の方が大きいでしょう。

 
医療も、常識を疑うことから、新たな発想がうまれ、よりよいものになっていくことがあるのでしょう。
 

マスクは術者を護る役割もあるので、当院では、毎回、新しいをマスクは着用して手術を行っています。 
 

それから、マスクにより、呼吸が阻害されるので、体の中の二酸化炭素が増えることが証明されています。最近子供でもこれが起こっている文献がでています。二酸化炭素は脳の働きを阻害します。日本の最近の子供の学力は低下しているかもしれません。
 
 
手術時は集中力が必要で、平常心を保つことが大事です。手術の出来栄えとマスクの着用率の関係性の文献はありませんが、おそらく、関係があるでしょう。
 


 


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